油圧でPWMってできるの?
世の中には,油圧駆動のショベルカーでマッチを擦ったりできる器用な人もいるみたいですが,あれはシリンダの伸縮タイミングをすべて人間がコントロールしています.油圧は一般に角度センサーを使わない方式で制御されるため,動きの良し悪しはすべて操縦者のカンにかかっています.
とはいえ,クラタスの場合はさすがに関節が多すぎるため,並の人間にはシリンダを制御することはできません.
そこで,センサーを取り付けてコンピュータで操作の補助を行います.
ロボの下半身ユニット
まずはPWMで思い通りの角度に駆動するテストです.これに成功すると,バルブを高速にON-OFFしながらなめらかな伸縮が可能になるはずです.
というわけでソフト第一弾
しかし,実際に動かしてみてわかったのですが,現在クラタスに使われているバルブは1秒間に5回程度しかON-OFFが切り替えられないようです.これだとPWMによる速度制御は難しそうですOTL(バルブの寿命的にもヤバそう)
一方で,PWMを使わずに思い通りの角度に制止させることには成功したので,いちおう一歩進んだ感じです.今後は,逆にできるだけバルブON-OFFの回数が少なくなるように制御する方向ですすめることにします.
今度は,実機の動作速度なんかのデータを取るため,下半身の全関節をパソコンから手動操作できるようなインターフェイスを作りました.
しかし手動操作は難度が高く,なかなかロボットを立ち上げられません.結局kogoroさんにお願いして手動リモコンで立ち上げてもらいました.同じ手動なのになぜkogoroさんにできて自分にできないのかといえば,ひとえに自分に操縦センスがないからだと思われます(笑)
実際,ゲームとかうまい人は専用インターフェイスを開発しなくても,それなりに動かせちゃったりするわけです.私の仕事はそういう才能の壁を取っ払うことなわけなんですけどね...目指すはアシュラシステムです.
結論:現状のシステムでは油圧PWMはムリみたい
速度調整ができないのは若干痛い問題ですね.
できるだけシリンダのON-OFF回数を少なく,かつなめらかに目標姿勢に到達できる動作計画アルゴリズムを開発するほかなさそう(←わかりづらい).そうして,ソフトはどんどんグラフィカルになっていくのでした(笑)
ソフト第三弾